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2012年の春② 救助要請
もう梅雨時期にになってしまった。
時間が過ぎるのはなんと早いことか。

事故の記憶を風化させたい気持ちがあるのだろうか、
なかなかPCに向かう気になれない。

しかし、もやもやとした気持ちを晴らすためにも、
先に進まなければいけないと奮い立たせてみる。

6-002.jpg


◆救助要請

現状を理解できた3人は、とにかく下山するための方法を探った。

まず、動くと激痛が走るボクのひざには添え木をすることにした。
ショベルの柄2本を使って添え木にすることにしたが、
太いボクの足に巻きつけるものがない。
すると、スキーストラップを2つつなげてバンドとしてくれた。

シゲさんがボクの肩を担いで移動しようと試みる。
しかし、ひざをうまくブロックすることができず、少しの動きで痛みが走る。
ボクが自分の力を使って動くことは難しいため、
2人は担架を作ることを考えてくれているようだ。



しかし、車のある登山口まで戻るとしても、ここまでの行程で1時間半。
しかも、滑り降りてきたのはゆるいザラメの急斜面。
前回のツアーではスキーシールでは、滑ってしまって登攀がたいへんだった雪と同じだ。
これを手前のピークに向けて300mは登り返さなければいけない。
今日の行程では必要ないだろうとアイゼンは置いてきている。
仮にあったとしても、仲間の中で一番巨漢のボクを
2人が担ぎ上げることはとても無理だろう。

もしかしたら、隣の峠へ向かえば、トラバースしながら少しずつ高度を上げて
戻ることができるかもしれない。
しかし、かなりの傾斜面の急な足場になる。
やはり少しでも滑ったら、ボクは抵抗できず谷に向かって落ちていくことだろう。

骨折が初めてではないボクは、自分の状態からして
激痛に耐えながらこの行程を移動するのはとてもできることではないと思った。

ツアーを楽しみにしてきた仲間には申し訳ないが、
幸い、出発してすぐのできごとなので、時間はたっぷりある。

自力下山する方法を模索してくれる2人に救助を要請することを告げ、
ボクは110番した。

9:00A.M.



これは安易な救助要請だと批判されるのだろうか、
今でも思っている。
人に頼ることばかりを甘く考えたのではないか。
それでも、ボクにはこの時点で一番いい選択だと思った。

次に、救援を待つ間に、家庭と職場の上司に連絡をして帰宅できなくなったことを告げ、
迷惑をかけてしまうことを詫びた。

6-003.jpg


◆警察・消防とのやり取り

m「山を降りている途中、木に激突して動けなくなりました。」
P「相手はいますか?」
m「いません。自分でぶつかりました。
  たぶん骨折していると思います。」
P「車じゃないんですか?」
m「車ではありません。山の中でスキーをしていました。」

最初のやり取りはこのような感じだった。
ここから、何度かのやり取りのあと、
地元の警察につなぐ・・・というようなことを言われ、
おそらく警察署の方につながれたんだろうと思う。
そこから、電話は消防の方とも混線するようになり、
何人もの方と、自分の現状、現在地についてのやり取りを行った。

「なにをしていたんですか。」
「住所・氏名を。」
「仲間の人は?どういう関係ですか?仲間の住所と氏名を。」

電話の向こうでは、事件と事故の判断をつけるためか、
警察と消防がそれぞれ必要な動きをしているのだろうと思われたが、
救助が来るまでの間、おそらく3~4人の方と話をすることになった。
朦朧とする意識の中で、とりあえず、問われることすべてに一つひとつ答えていった。

どれくらい時間がたったかわからないが、何度もかかってくる
警察からの電話と消防との電話の応対でやっとのことで
自分の現状をわかってもらうことができた。

そして、詳しい現在地を知らせるように求められたので、最初に電話したときのように、
尾根の途中で負傷して停滞していることを告げた。
しかし、ボクが伝えた方法では、いったいどこにいるのかわかってもらえなかった。

ボクが伝えたピークや小屋の名前は国土地理院の地図に表記されているので、
現在地を伝えるためには必要な地名だと思い、当たり前に使っていた。
入山したところも、地図に表記されている登山ルートであり、
一般的なものだと思っていた。

もっと一般的な場所をと思い、
「スキー場の駐車場から出発して峠手前の駐車スペースから入山しています。」
Qちゃんがこの辺りの通称を教えてくれたので、
それを伝えると少しわかってもらえたのだろうか。

地元の警察につながったのに・・・と思ったが、
山を知らない人には全く通じることのない言葉であることを痛感した。



山の事故のケースは、自分が思っている以上に稀なことなのだ。




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